腰痛・ヘルニア・運動療法などは川崎市麻生区の内田毅クリニックへ

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Blogドクターズ日記

当院は脊椎専門クリニックとして、外来治療ならびに手術治療を提供しています。2013/12/01

当院は脊椎専門クリニックとして、外来治療ならびに手術治療を提供しています。

対象は、頚椎・胸椎・腰椎疾患のすべてを対象に、大病院とは異なった、より親密で、皆様の訴えを真摯に受け止めながら、より良い治療を目指しています。

さて、はじめに脊椎手術とはどんなものなのか、院長が行っている手術治療について、簡単にお知らせします。

# 脊椎MIS(Minimally Invasive Surgery:最小侵襲手術)手術って何ですか?

脊椎の手術には、たくさんの方法があります。中でも大きな流れとして、2つの種類-除圧術と固定術-に分けられます。

従来の手術では、大きく切開して、広い視野と術野のもとに行われていました。しかし、欠点として大きな筋組織の障害、術後の痛み、入院期間の長期化が問題となっていました。

低侵襲手術(MIS)は、従来の手術法と比較して、小切開で、筋組織への障害を減らすことで、入院期間の短縮・術後の疼痛をできるかぎり軽減させる目的で行われています。

そのためには、最新の技術の導入が必要です。内視鏡・顕微鏡、術中イメージ装置、ナビゲーション装置などを用いて、脊髄や神経に対してより安全な脊椎手術を行っていくことが、MISの目的です。

内視鏡手術

顕微鏡手術

 

# 脊椎の手術は安全ですか?

日本整形外科学会では専門医制度があります。

しかし、脊椎の手術は特に難易度が高く、手術を受けられる皆様も脊椎の手術に対して不安が強いかと思います。

私の所属する日本脊椎脊髄病学会では脊椎外科専門医として、脊椎外科指導医制度を設けています。

指導医の先生が、注意深く手術を行うことで、より安全性が高く、手術成績も安定した脊椎手術が可能となっています。

# 腰椎椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症に対する手術法と入院期間について教えてください。

内視鏡や顕微鏡を用いて16mm~20mm程度の皮膚切開で行うMIS手術が現在は主流になっています。

従来法(肉眼での手術)では、手術部位の視野の確保や光源の確保のために、どうしても50mm以上の皮膚切開が必要となっていました。

しかし、最新の内視鏡や顕微鏡を用いると、16mmないしは18mmの直径の円筒状のチューブを使うことで、脊椎周囲の筋肉組織に対し、

従来法と比較して余分な軟部組織への障害を抑えることが可能となり、同時に拡大された視野のもとで、神経組織に愛護的な手術操作が可能となりました。

内視鏡手術

顕微鏡手術

入院期間は、数日~7日間程度の入院が必要となります。

早期の退院も可能ですが、やはり全身状態が落ち着くまでには、少し時間が必要ですので、7日程度の入院を勧めています。

# 脊椎固定術って何ですか?

腰椎変性すべり症、腰椎分離すべり症、腰椎変性側彎症、脊椎骨折などでは、脊椎の安定性が破綻したことが原因で、

腰痛や下肢症状が発症している場合には、除圧術のみでは対処できないことがあります。

その場合には、チタン製のスクリューを用いて、脊椎の安定性を獲得することにより、症状の改善を得ることができます。

この手術の利点は、確実な神経の除圧が得られること、脊椎の安定性が得られ、症状の改善には非常に有効です。

同時に、椎体間固定術(PLIF)を行うことで、椎間の変形の矯正、すべり椎の矯正、脊柱変形の矯正に有効な手技です。

大きな手術ですが、入院期間は2~3週間程度です。

最近は、この固定術にもMISが取り入れられ、MIS-TLIFという固定術が行われています。

直径16mmの円筒チューブを用いた内視鏡下の腰椎椎間板ヘルニア手術

直径18mmの円筒チューブを用いた顕微鏡下の腰部脊柱管狭窄症の手術

テレビモニターを見ながらの内視鏡手術

顕微鏡下での手術

腰椎後方除圧固定術

腰痛は消失し、以前の仕事に復帰している。

低侵襲な腰椎後方除圧固定術(MIS-TLIF)。

    

経皮的な脊椎固定術と小切開を用いた手術を示す。